2011年3月4日金曜日

2月28日   これは・・・

 半日休んで大学へ連れて行った。雨だった。 獣医に行く時はニャーニャー鳴き続るはずなのに怖いほど静か。雨と冷たい風を除けるためキャリーケージをIKEAの青いポリエチレンバッグに包んでいるから、ただの怪しい荷物をもったオッサンだ。
 人間の大学病院みたいだった。2階の広い待合室には灰色の椅子が70~80脚ほど整然と並び、正面に受付がある。受付の女性は獣医にいそうな少しノリのいいお姉さんではなくて、まさに病院のおばさんだった。失礼、おねえさんだった。いちいち個別の患者の事情になどかまっていられない、といった大病院の風格が感じられた。

 だいぶ待ったら診察室に呼ばれて研修医の聞き取り。大学院生も立ち会った。1部屋に2つの診察台。動物にプライバシーは無用のようだ。診察台にキャリーを置いて開けたら縮こまっているぎんがいた。状況を説明したが分かってるんだかどうなんだか。触診しようとした研修医のお姉さんは、シャーッと言われて手が出せない。僕がケージから出そうと思ったらまたシャーッと言った。ぎんの「シャーッ」は初めて見たが、僕にまで…とショックだった。ただ、牙は小さいし、目もどんぐりだし、シャーという声も小さいし。あんまり迫力ないんだけど。

 「周囲が見えないほうが落ち着くかもしれない」という言い訳がましい理由で、ぎんはエリザベスカラーをつけられた。それでもだめで、次は「ここでは落ち着かないかもしれない」と、ぎんは奥の診察室に連れ去られてしまった。私は待合室にいるように言われた。待つこと50分。レントゲンを撮ったから返しておく、と一旦戻ってきた。現像と読影と診断までさらに待てという。大人しく待っていると、研修医が来て、もういちど詳しく撮り直すといって連れて行かれた。次に戻った時には医師も一緒だった。
  膝の皿が内側に脱臼する、とのこと「右ひざを押したらギャッと言ったので痛いようだ。触れるとカッコンカッコンと外れたりはまったりする」という。
 
 うわ。そんなに入れたり外したりしたのか…。
 
 ①手術する②手術ぜず騙しだまし生活する--の2つしかないという。1か月ぐらい様子を見て
手術するかどうか考えるのがベストではないかという診断だった。少しつまらない結論だが膝蓋骨脱臼と確定した。これは猫には珍しくて、その獣医もまだ実例を見るのは初めてだという。
 
 そんなんで手術しても大丈夫なんやろか…

 会計の窓口が1階にあって、そこで整理券を取って待つ。というのも大病院か銀行かというところ。1万円ほどだった。まあまあの値段。

 帰って部屋に放してみたら、ひどく足を引きずる。少し歩いているが収まる様子がない。どうしただろう…診断のときに研修医や学生にもカッコンカッコン触られまくったのだろうか。それで悪い外れ癖がついたのではないか…かなり緊張して足も体もつかれただろうから様子を見ようと、仕事に行った。

2月28日   これは・・・

 半日休んで大学へ連れて行った。雨だった。 獣医に行く時はニャーニャー鳴き続るはずなのに怖いほど静か。雨と冷たい風を除けるためキャリーケージをIKEAの青いポリエチレンバッグに包んでいるから、ただの怪しい荷物をもったオッサンだ。
 人間の大学病院みたいだった。2階の広い待合室には灰色の椅子が70~80脚ほど整然と並び、正面に受付がある。受付の女性は獣医にいそうな少しノリのいいお姉さんではなくて、まさに病院のおばさんだった。失礼、おねえさんだった。いちいち個別の患者の事情になどかまっていられない、といった大病院の風格が感じられた。

 だいぶ待ったら診察室に呼ばれて研修医の聞き取り。大学院生も立ち会った。1部屋に2つの診察台。動物にプライバシーは無用のようだ。診察台にキャリーを置いて開けたら縮こまっているぎんがいた。状況を説明したが分かってるんだかどうなんだか。触診しようとした研修医のお姉さんは、シャーッと言われて手が出せない。僕がケージから出そうと思ったらまたシャーッと言った。ぎんの「シャーッ」は初めて見たが、僕にまで…とショックだった。ただ、牙は小さいし、目もどんぐりだし、シャーという声も小さいし。あんまり迫力ないんだけど。

 「周囲が見えないほうが落ち着くかもしれない」という言い訳がましい理由で、ぎんはエリザベスカラーをつけられた。それでもだめで、次は「ここでは落ち着かないかもしれない」と、ぎんは奥の診察室に連れ去られてしまった。私は待合室にいるように言われた。待つこと50分。レントゲンを撮ったから返しておく、と一旦戻ってきた。現像と読影と診断までさらに待てという。大人しく待っていると、研修医が来て、もういちど詳しく撮り直すといって連れて行かれた。次に戻った時には医師も一緒だった。
  膝の皿が内側に脱臼する、とのこと「右ひざを押したらギャッと言ったので痛いようだ。触れるとカッコンカッコンと外れたりはまったりする」という。
 
 うわ。そんなに入れたり外したりしたのか…。
 
 ①手術する②手術ぜず騙しだまし生活する--の2つしかないという。1か月ぐらい様子を見て
手術するかどうか考えるのがベストではないかという診断だった。少しつまらない結論だが膝蓋骨脱臼と確定した。これは猫には珍しくて、その獣医もまだ実例を見るのは初めてだという。
 
 そんなんで手術しても大丈夫なんやろか…

 会計の窓口が1階にあって、そこで整理券を取って待つ。というのも大病院か銀行かというところ。1万円ほどだった。まあまあの値段。

 帰って部屋に放してみたら、ひどく足を引きずる。少し歩いているが収まる様子がない。どうしただろう…診断のときに研修医や学生にもカッコンカッコン触られまくったのだろうか。それで悪い外れ癖がついたのではないか…かなり緊張して足も体もつかれただろうから様子を見ようと、仕事に行った。

2月27日  どうしようか

 大学病院への紹介状をペットクリニックに取りに行く。遅くなって午後3時ぎりぎり。ふた駅歩いたけどなかなか面白かった。紹介状には、ぎんの怪我と治療の経緯や、いまいち原因が分からない、という所見が書かれていた。「違う部分や足りない部分があったら、あっちで研修医が聞き取りするはずだから説明して」と言われた。
 ぎんの調子はかなりいいし大学へ行くべきかどうか。実験動物のように扱われるかもしれないという一抹の不安が残る。麻酔の必要な検査をすると言われたら断ったほうがいいのだろうか。わからない。でも完全に治せるかもしれないし…。

2月27日  どうしようか

 大学病院への紹介状をペットクリニックに取りに行く。遅くなって午後3時ぎりぎり。ふた駅歩いたけどなかなか面白かった。紹介状には、ぎんの怪我と治療の経緯や、いまいち原因が分からない、という所見が書かれていた。「違う部分や足りない部分があったら、あっちで研修医が聞き取りするはずだから説明して」と言われた。
 ぎんの調子はかなりいいし大学へ行くべきかどうか。実験動物のように扱われるかもしれないという一抹の不安が残る。麻酔の必要な検査をすると言われたら断ったほうがいいのだろうか。わからない。でも完全に治せるかもしれないし…。