帰宅すると、きょうは冷蔵庫にミネラルウォーターのボトルがあった。冷たい水をキューッと飲む。ああうまい!
だが私はミスを犯した。
ボトルから外したキャップをキッチンカウンターに置いたのだ。その瞬間、黒い影がカウンターに飛び上がったかと思うと、「カチン」と音がして青いキャップが宙を舞った。
音もなくカーペットの上に落ちたキャップを追って、こんどはぎんが宙を舞う。「ドスッ」。着地と同時に左右の前足で交互にキャップを弾き、瞬く間にカーペットを横切ってダイニングテーブルの下に消えていった。見事なスティックさばき、いや、脚さばきだ。
絶望したその瞬間、ぎんは再び青いパックをドリブルしながらカーペットに現れた。キャップを放置して走り去ったかと思うと、また現れて、真上から踊りかかり、カチンと弾く。
放置と急襲を何度か繰り返して満足したのか、ぎんは、ダイニングテーブルの椅子に飛び上がって何もなかったかのうように横になった。
ボトルの水は、飲み干すには多すぎる。別のキャップもない。そういうわけでカーペットからホッケーパックを拾い上げると、流しで水をかけて元通り閉めておいた。黙っていれば分からないし。
ボトルの水は、飲み干すには多すぎる。別のキャップもない。そういうわけでカーペットからホッケーパックを拾い上げると、流しで水をかけて元通り閉めておいた。黙っていれば分からないし。
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