仕事に行くとき、リビングを出て振り返ると、これまではドアのすぐ下まで追いかけて来て、ガラス越しに名残惜しそうな表情をみせてくれるのが当たり前だった。だが最近は、こうしやって背を向けて窓の外を眺めていることが多い。
「行ってきます!ぎん!」とデカい声で呼びかけると、面倒くさそうに振り返るが、またすぐ窓の外の景色に心が吸い込まれていく。
バルコニーの手すりが邪魔になってほとんど街並みは見えないはずなので、「外の景色を眺めている」のではなく、あくまで「窓の外を見ている」なのだが、いったい何を見ているのだろう。健康になって運動量が増えたから、もっと広い場所を駆け回りたいのだろうか。
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